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骨盤がキューッと縮まっていく

たまの足
(足、大きくなったねえ。この日記の頃からは想像もつかないくらいに)

さて、おむつという最大の関門を乗り越えたわたしは、あとはただ安心して横になり続け、骨盤が収縮するのを待つのみになった。
出産後、胎盤が出てから8時間ごとに、骨盤が片方ずつ収縮していく。収縮している方の体温が高くなるのだ。両方の体温が揃う時が、骨盤が揃っている時である。
両脇の体温が3回目に揃った時に、初めて起き上がることができる。早い人で2日、遅い人だと一週間近くかかるという。初産の場合は、起き上がって後にまた寝て、翌朝から立っていいことになっていた。

最初の8時間目。体温が計っている時に、キューッと骨盤が閉まっていくのを感じた。後陣痛の痛みとは明らかに違う。音まで聞こえてくるかのような、ダイナミックな動きだった。
最初の検温にして、体温が揃っていた。2度目も奇跡的(?)に、5分の差で、揃っているという判定ができた。
「早ければ明日には起きられるかも!!」このころはまだ、産後の幸せの絶頂で、ハイテンションだった。

ところが翌日、3回目の計測では、両脇の体温が揃わなかった。起き上がれない、寝返りも打てない。我が子の顔を正面から見ることもできないストレスが、少しずつたまってきていた。
助産師さんの訪問検診で、義父母、夫、実母は大騒ぎ。彼らのテンションはまだ最高潮で、我が家で皆、忙しく立ち回っていた。
体温を測っている時も、隣りの部屋からけたたましい声が聞こえてきた。少なからずわたしは、イライラした。
体温計に誤差があるかもしれない、と気づいたのは、その時のことだ。水銀体温計を使う前にぬるま湯に浸し、誤差があればチェックして、それを考慮に入れて体温を測らねばならなかったのだ。当然、そんなことは失念していた。それに気づいて、非常に焦った。今までの計測が無になるのか? 骨盤直しはうまくいかないのか?? と、不安に陥ってしまったのだ。

水銀体温計は振らなければ、新しく体温を測ることはできない。寝たままで振り切れない自分は、義父をわざわざ携帯で別室から呼び出して、体温計を振ってもらっていた。
義父母が帰った後、実母に体温計を振ってもらった。しかし彼女は、とても不器用で非力な人だ。水銀が落ちきらない。わたしはまた、イライラした。

隣りで、赤ちゃんが泣き始めた。おむつを換えてほしいらしい。洋服も着替えさせなければならず、それを実母に頼んだ。
赤ちゃんは小さくて、用意してあった肌着はどれもブカブカ。洗い替えがなくて、仕方なく大きめの肌着を着せたが、それが合わなくて気持ち悪いらしく、彼女はとても不機嫌そうに泣いた。
泣き声に実母は焦り、ますます手際が悪くなっていた。母の額は汗でびっしょり濡れていた。
(後から考えると、その時、部屋は間接照明で暗くしていた。年をとった母にとっては、暗くて、非常に作業しづらい環境だっただろう)

モタモタする実母にいらついているうちに、次の検温時間を3分過ぎていた! 今回揃わなければ、明日起き上がるのは無理だ! わたしはだんだん焦っていた。
赤ちゃんにおっぱいを飲ませたいし、自分でお世話をしたい。そのためには早く起きたいと思っていた。
……しかし、そんなイライラとした状態で体温を測っても、揃っているはずもなく、結局翌朝起きられないことがわかったわたしは、ついに決壊した。
実母が悪いわけではないのに、泣きながら、実母を攻めたのだ(なんてことだ!)。

そんな精神状態だから、当然翌朝も体温が揃わず、少々凹み始めた時に助産師さんの訪問検診があった。
「初産の場合は、そんなにすぐには体温は揃いませんよ。でもこの調子なら、今日には揃うんじゃないかしら。明日には起き上がれますよ」と、言われた。少しぼーっとして、リラックスすれば揃いやすい、とのこと。

そうだね、少しイライラしていた。不眠不休で過ごしていた出産の疲れも出てきたころだった。
ここはひとまず余計なことは考えず、ただひたすら眠ろう。
そう決めて、携帯電話の電源をオフにし、夫とともにぐっすり昼寝した。何も考えず、カーテンを閉めきってはいたが明るく暖かい日差しを感じる気持ちのいい部屋で、すやすやと。

そしてすっきりと目が覚めて体温を測った時に、体温が揃った。ようやく、3回目だ。
わたしはからだを起こし、収縮しきった骨盤を固定するために、45分間正座をした。
今まで、10分と正座ができなかったのに、奇跡的に45分も座り続けることができたのだ。
自分の骨盤が、しっかりと縮まり、納まっていくのがわかった。
それを確認してもう一度横になり、深く眠った。

(……そして、携帯の電源を切っている間に、純子先生から何度も電話が入ることになったのだ。赤ちゃんは低体温で、綿密ケアが必要な状態になっていた

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プロフィール

キタハラマドカ(おでこが広いからtecoちゃんがニックネームでした)

Author:キタハラマドカ(おでこが広いからtecoちゃんがニックネームでした)
団地暮らしと酵母生活の達人目指す、フリーのライター・編集者。仕事は、生きることそのもの。水環境ジャーナリストを師匠に、鬼校閲者を友に、チーム仕事も繁盛中でございます。
ウエダ家とともにCOBOの普及活動に勤しむ、日本初のCOBOライターでもあります。
得意分野は、食環境、住環境、地球環境。地球温暖化や食の安全・安心、エコハウス関連の仕事が多い今日このごろ。仕事の内容についてはカテゴリ【work】をご参照ください。
夫と愉快な仲間たちがやっているNPO法人【Waveよこはま】のブログにてエココラムを執筆中。
このブログはのんびり気ままに更新中。

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☆キタハラ、2009年1月に出産いたしました☆ニンプ日記は未完のまま産後生活に突入。ぼちぼち、育児日記出産ドキュメント布おむつ生活産後の体のこと姿勢のことなどを書きつづっています。
相変わらず時系列はぐちゃぐちゃ。しかし、テーマごとに思考を詰め、まとめる作業は苦しくも、おもしろくあります。気長に見守っていてください。
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