6/24 梅雨こそ、胃を元気にする。

画面の端に移っているスープ。それ黄耆という生薬を煎じた汁とショウガ、炒めたネギのスープだ。
生薬を使うレシピは即効性がある。
黄耆は疲れ気味、胃腸が元気がないという時に飲むといいらしいが、それにネギと生姜を合わせることでとてもパワフルになれる。
6月24日、この日は調味料の持つ性質について学んだ。
塩や胡椒、酢、酒、味噌、醤油、砂糖……。それぞれに効能、役割があるのだが、薬膳的調味料の性質を学ぶには、マクロビオティックの知識をいったん外に出さなければならない。
マクロビオティックでは体を冷やす砂糖は、薬膳では「平性」といって中庸だし、同じように体を冷やすお酢は、薬膳では温める性質の「温性」。
なかなかマクロビオティックのマインドセットがはずれず、靖子さんにそれを話すと、「覚えるしかない」って……(笑)。やっぱりこの人、豪快だ(笑)。
梅雨は五臓の脾、つまり胃腸が疲弊しやすい。脾は消化吸収を司り、食べたものをエネルギーに替える、とても重要な役割を果たしている。
最も健康と関係が深いとも言える脾。
確かに、自分の体を痛めつけたいと思ったら、暴飲暴食すればいいのだ。
体の要求を無視して、冷たいものをガンガン飲み、脂っこいもの、味の濃いものを、大量に食べる。そんな生活をずっと続けていたら、あっという間に健康を損なうことになる。
それだけ、脾が弱くなりやすい梅雨時に、しっかりとケアをすることは大切。
時には、黄耆のような生薬に頼ってもいいと思う。
そんなわけで、この日のお料理は
・お芋と豆のサラダ
・鶏肉のフォー
・サーモンソテー
・生姜とネギのスープ
ほぼ全般的に気を補うジャガイモに、同じような作用のある豆類を組み合わせたサラダ。
鶏肉も気を補い、胃を丈夫にしてくれるから、梅雨時に食べるといい食材だ。
このサーモンソテーは絶品。五味子を漬け込んだお酢と白ワインをたっぷり含ませた、ふっくらとしたリッチな味わい。酸味が梅雨時に元気を与えてくれる。
つくづく、中国四千年の歴史はあなどれない、と思う。
わたしたち日本人の食生活に、その知恵はしっかり根づいている。
そして、それを理論的に体系立てて学ぶことのできる機会が得られて、わたしは本当に幸せ者だ。
(このブログ記事は2010年9月17日に執筆しました)
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