つきたてのお米にこだわろう。


「お米は搗きたてがうまい」とはよく言うが、
恥ずかしながらその理由をきちんと知らなかったわたし。
ごくごく単純な、当たり前のメカニズムなのだ。
精米したその瞬間から、お米は酸化が始まり味が落ちる。
白米は、夏場は2週間、春と秋は1カ月、冬は2カ月が
おいしく食べられる目安と言われており、
常温で保存するよりは冷蔵庫のほうがより長持ちするそうだ。
白米は、りんごにたとえれば皮をむいた状態で、
実はとても傷みやすく、酸化が早いという。
玄米ならば厚い外皮に覆われているので、長期の保存が可能だとか。
皮をむいたりんごなんて、何日も置いておかないでしょう?
お米の胚乳はとてもデリケートだから、
食べる直前まで皮で覆ってあげたほうがいい、と。
そう聞いてなるほどと納得し、精米機の購入に至ったわけ。

ところで、わたしの実家(山形)では、
物心付いたときから家庭用精米機を使っている。
精米にはそれなりに時間がかかるし、糠は大量に出るし、
お米を研げば白く濁ったとぎ汁が出るし、
なんとも面倒くさいなあと思っていたのだけれども、
今になってようやく、母のありがたみに気がついた。
母は、おいしいご飯を家族に食べさせるために
いろんなことを考え、努力していたのだなあ、と、
頭が下がる思いだ。
このような「手間がかかる」生活のあれこれを、
ある時は鬱陶しいと思い、面倒くさいと思い、
否定していた時期もあったけれども。
今になって、母と同じようなライフスタイルを
送ろうとしている自分を、おもしろく思う。
酸化の原因となるのは白米についた糠だから、
無洗米は味が落ちないよ、とか、
米の研ぎ汁は環境に負荷を与えるよ、とか、
お米についてはさまざまな議論があるようだが、
どれもまだ検証が済んでいないので、
ここで書くのは控えておく。
が、いずれも非常に興味がある内容なので、
どこかできちんと取材をし、わかったら書くつもり。
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