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10年ぶり? の初市

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今日は山形で江戸時代初期から400年続く初市へ。毎年1月10日におこなわれ、十日町の地名の由来にもなっています。初飴、団子木、かぶ、しらひげ葱、木工の縁起物に加えて、屋台がたくさん軒を連ねます。新年に臼や杵、まな板や打刃物を新調するならわしがあったのでしょうね。
10年ほど前にまな板や木べらなどを買い揃えて以来ですが、今年は雪が降らない日曜だったのでかなりの賑わいでした。それでも出店の数はかなり減り、テキ屋率が上がり、伝統的なものの取り扱いは減っている気が。
そのなかでの出色なのが、商工会議所青年部のがんばり! ゆるキャラを活用して「初市って何?」という寸劇を子ども向けにおこない好評を博していました。その場で仕込んだ初飴を振舞ってくれたりと、「地域の伝統行事を知って、伝えていくことって大切だよ」と、至極まっとうなメッセージを発していました。個人的には我が青葉区の生んだゆるキャラ・汁ウィンに負けない「芋煮マン」との記念写真が嬉しかった。今度、ぜひ汁ウィンと対決して欲しいです。
初市で四時間歩き通してから、中学校時代からの親友が営む「尾形米穀店」へ。五つ星お米マイスターとして店頭精米にこだわり、お米の美味しい食べ方の相談にのってくれる頼もしいプロです。米は米屋、野菜は八百屋、魚は鮮魚屋、肉は肉屋と、日々の糧を目利きから買うライフスタイルをもう一度見直したいなあと感じる年の初め、初市の日に感じました。
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やさしい時間のために。



プチ夏休み、フィナーレは、祖母、母、わたし、ムスメの四世代温泉旅行。

祖母は認知症の進行著しく、いまは1歳半のムスメとほぼ同じような状態。
母は祖母につきっきり、わたしはムスメにつきっきり。
一泊目は父が、二泊目は妹が、シモべになって母とわたしのサポートをしてくれた。
母とわたしにお酌をして回り、ムスメのために白飯を盛り、荷物を持ち、運び。
その分わたしたちはメシの世話からシモの世話から抱っこからおんぶから常に弱き小さきヒトのケアに。

四世代がともに過ごす。
ライフステージ、ライフスタイル、時間の流れ、生きかたのペース、エネルギー、すべてが異なる。
フラストレーションがたまるのは必定。
それをやさしい時間に変えるために必要なのは、、、。

わたしはコレしたい、それを抑えること。
全体を見渡せるステージの者が譲ること。
いま思い起こすと反省ばかりだ。

やさしい時間で幕を閉じなかった四世代温泉旅行。
次はあるとしたら、禅譲の気持ちで参ろう。
家族ならではの甘えやエゴを抑えた先に、本当にやさしく素敵な時間があるはずなのだから。

幻想の森にて。

幻想の森親子ショット
(無邪気な人と邪<よこしま>な人)

だいぶ前の話になる。
この夏の山形帰省、1日レンタカーを借りて、最上川舟下りを楽しんだ。
山形県は最上郡の戸沢村にある船着場は、たいそうな観光名所になっているようで、人もにぎわい、施設も立派、お土産物も充実していた。
もちろん、たまにとっては初めての船。
船頭さんの歌を聞き、両岸に広がる緑と、水量豊かな最上川の流れに身を任せ、夏の心地よい風を満喫した。

下船してから、その近くにあるという「幻想の森」へ行くことに。
巨樹マニアの間で人気というこの森は、神代杉と呼ばれる、樹齢1000年級の杉の巨樹が林立し、それはそれは美しいと聞いていた。
吉永小百合さんのJRのコマーシャルで目にする、あの巨樹群だ。
最近になって知名度が上がってきたが、数年前のガイドブックには載っていなかった秘境。
案の定、ものすごい悪路をクルマでどうにか上りきり、着いた目の前には、いかにも、な森が広がっていた。

一応、観光客に配慮してのことだろうか、森は遊歩道のようにウッドチップが敷かれており(人工的な感じはしない)、足下は悪くはない。
困ったのは、森の入り口ではスズメバチや、大きなハチ、アブがうようよ飛んでいたこと。一瞬、森に分け入るのをためらうほどだった。
たまを守りたい、ひるむわたしをよそに、夫は少年のように目を輝かせ、どんどん森に入っていった。

その世界は、まさに「幻想の森」。
はっと息をのむような太い幹をした杉木立に光が差し込み、なんと、神々しいこと……。
これほどの森は、日本の中でも、屋久島と、ここ、最上の幻想の森、国内にはあと1カ所のみという。
森の中は清々しい空気に満ちており、そこにはまぎれもなく、森の神様がいる、と感じさせるのに十分だった。
たまも何かを感じたのだろう。目をすばらしく輝かせていた。

夫は、「木の神様のパワーをもらうんだよ」と言って、たまに、木にふれさせた。
わたしは内心、「手つかずの自然に人が分け入って、そこにふれるなんて、とんでもない」と感じていた。
そんなわたしの心配をよそに、たまは無邪気に、木の幹をつかみ、皮をちぎり、食べてしまった……!!
「なんと畏れ多い……」と、居心地が悪くなるわたし。
夫は飄々と、たまを抱きながら森を満喫していた。


森から帰る時に、考えていた。
キリスト教では、「幼子のような心」の持ち主に、神の国が用意されていると考えられている。
自然に畏敬の念を覚えることは決して悪いことではないのだろうけれども、下手に身構えてよこしまな心を持っているわたしのほうが、無邪気で天真爛漫な夫よりも、不自然な存在のような気がする。
この日訪れた「幻想の森」は、まさしく、神の領域だった。
たまは、そこで、歓迎されているように思えた。

こういった、圧倒的な自然を目の前にした時に、いかに振る舞えばよいのか。
子どもの行動を見ていると、自分にはもうないものを武器に、何でも吸収し、祝福される存在なのだなあ、と思う。

* * コメント欄復活しました。一言いただけると励みになります。 * *
★たまばあちゃん、たま母ちゃん、たまの3代にわたる離乳食日記「たまごはん」★

草クッキーの工房

蓬クッキー


母は、わたしの食の師匠です。
今から25年ほど前から、山形で、生産者と消費者が手を携え、安心安全な食を目指す、共同購入を行っていました。
生産者にと約束して、野菜と米、平飼いの鶏の卵をつくってもらい、それが毎週、家に届きました。
玄米を都度精米し、鍋で炊く。生きた野菜のエネルギーをいただく。そんな食生活が、わたしの原点なのです。

母は昔から、花や草を摘むのが好きでした。
折りにふれて草花をスケッチし、あるいは、料理に使うこともありました。
草のえぐみ、さわやかさ。小さな草でも強い個性を持っていて、それぞれに旬や薬効があることがわかりました。
母はクッキーづくりが大好きで、草を入れてみたら、おいしかった。からだの内側から、元気がわいてくる味でした。

クッキー集合


病を乗り越え、今年、還暦を迎える母。
愛する子どもたちに安心して食べられるものを与えたいという25年来の思いが、今、クッキーという新しい形になりました。
一緒に活動してきた仲間の卵、りんご。
そして、縁ある大地に生えている草たち。

「蓬工房」という名の小さなクッキー工房が、今年の秋にオープンします。
何らかの形でみなさんにお知らせしますので、ぜひ応援してくださいね。

初市で買った調理器具

今、横浜のお家でさっそく、初市で買ってきた調理器具を使っている。

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(写真左)
・8寸のまな板(イチョウ)
これはとても大きい。調理台にどーんとのせて使っている。古い布で切りくずなどを流しに放り込みながら、調理中はずっとこの上で作業。小さなまな板より、格段に楽。
・足つきミニまな板(材は聞かなかったが、たぶん柳? 軽くてやわらかい)
ネギを小口切りにしたり、果物を切るなど、ちょっとした刻みものに重宝。洗うのも楽。今までは100円ショップで買った青色のプラスチックまな板を使っていたが、キッチンの色とそぐわないため、木にしてよかったあ~~。

(写真右)
・木のしゃもじ(へら)
餡用の豆や、酵母液をざるで濾す時に使っている。小さくて使いやすい。
・山椒のすりこぎ
今回買ったものの中でいちばん高価だった(でも2500円)。ぶどう酵母の実をつぶす時に使っている。すりばちデビューしようと思って、石見焼きのすりばちを大小1個ずつ調達。
・ブナの木の杓子
これは、知人へのお土産用。3年前の旧初市で買ったものを、シチューや煮込みをつくる時に使っている。くまのプーさんのような気持ちになる。

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(写真左)
・竹ざる
深ざるは米とぎ用。米をやさしく研げるので、気持ちまでやわらかくなる。
浅ざるは鍋の時に使用。たくさん入れられるので、葉ものを入れる時に楽。
底面裏の編み目がとても美しい。


使うたびに山形を感じ、うれしくなる。文化が、我が家の食事に息づいているのだなあ、と。ほくほくしてしまう。

木の「手仕事」を探して。山形初市紀行。

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3年前の旧正月のころ、山形市の旧県庁(文翔館)にて開催されていた「旧・初市」。そこに並んでいた木製品の数々…サワグルミやヤマブドウの籠、エンジュの木でつくった茶筒、朴の木の杓子…。農村部の人たちが農閑期につくるこれらの木製品は、素朴でありながら実用的。しかも、耳を疑うくらい安い。
で、今年の1月10日、遠路はるばる新幹線を使って(←貧乏人にはイタイ)本来の初市に訪れたのだ。友人、Sさんを伴って。高校を出てから一度も足を運んでいないから、かれこれ10年ぶりになるだろうか。

江戸時代から続く山形の初市は、毎年1月10日に開催される。大雨でも、大雪でも、この日だ。旧暦の頃はもちろん、旧1月10日に行われていたらしい。初市の起点は、十日町角。駅前通りから七日町通りにつながる、約1.5kmの「山形市の目抜き通り」だ。毎月十日に市が立ったから十日町。新年最初の市だから、初市、らしい。ちなみに山形には七日町、六日町、三日町など、市が立った日にちなんでつけられた町名が多い。


私たちの旅の起点は、湯殿山神社の中にある「市神神社」。初市の守護神、商売繁盛の神様が祀られている。ご神体は石みたい。カブの模様のはっぴを着たおじさんたちに、「カブ券」を配られ、大カブをもらう。「カブ」の由来を聞くと、「大株主になれるように」だそうだ。また、温かいカブ汁を無料で配布。細かくきざんだカブ、豚肉、アサツキを味噌で煮たシンプルな汁だが、雪がちらつく中でいただくと心も体もほかほかになる。
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(写真左:カブ汁を食べながら見知らぬ人通しが「んめえ」「あったけえ」などと声をかけ合う。道行く人の多くがカブを手に携えていた。写真右:大きなカブがそこかしこに売られていた)

さて、旧県庁からスタートし、市の中へ。
団子木(山形の古い民家や商家では、梁に架けられているのをよく目にする)、初飴、達磨といった縁起物が売られるほか、農産物、海産物の出店も多い。農産物で特に多かったのは、やはり「大カブ」と「しらひげネギ」。ほかにも山形名産の秘伝豆、打ち豆、なめこ、漬け物など、地場野菜が結構安く手に入る。海産物では「沼エビ」(宮城県)、「いるか」(ショウガと醤油で煮付ける)といった、割と珍しいものも。

わたしのお目当ては、木製品。今回はまな板、おひつを買うことを目的に動いていたが、おひつはどこを探しても見つからず。しかし、まな板屋さんは多い! 水切れのよいイチョウがよく売れるそうだが、「刃を受けとめるやわらかさは柳がいちばん」というおばちゃんも。いろいろ見て、聞いて、さわって、木の柾目がきれいで板の面取をしっかりしてある、切畑(高瀬)のお店で購入。つくり手が売り手でもあるから、直接交渉すれば「お勉強」もしてくれる。100円、200円引きは当たり前、だいたい2割くらいまでは余裕。

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籠やザル、臼、杵の店も点在。杉の落としぶたもごろごろ転がっている。朴やブナの木でつくった杓子、しゃもじといった台所製品のほか、箒、はりみ、すりこぎ、雪かきの長い棒など、見ているだけでも楽しい。打刃物が地場産業として有名な山形、鉄を熱して打ったため全体が黒く、刃先だけが鋭く光る包丁は、なんだかすごみがある。

籠なんて、都内の人が見たらびっくりする値段で売っているのではなかろうか。サワグルミはだいたい2万円。ヤマブドウは4~5万円。77歳のおばあちゃんが自分で編んだというヤマブドウ籠は、 23000円のものを「いづまんはっせんえん」でいいとのこと。形は少々いびつだが、つくり手から直接買えるチャンスなんて、めったにない。都内ならば7~8万はするので、お買い得だなあと思いつつ、自分はすでに1つ持っているので、竹ざるを買って店を後にする。竹ざるはSさんのおすすめ。米をとぐときに使う深ざると、そうめん用に浅ざるを買った。確かにステンレスのザルだと、米がぽろぽろ砕けるのが気になった。ざるの裏側を見ると、編み目がとても美しく、やはりこれは手仕事ならではだなあと思った。

今回、特に印象に残ったのが、飲食の出店の人気傾向。お好み焼き、じゃがバター、焼きそば、チュロスといった「いわゆるテキ屋」系には見向きもせず、どんど焼き(山形風お好み焼き。水溶き小麦粉をクレープのように巻き、ソーセージと海苔をのせてソースで食べる)、どんがら汁(庄内名物の海鮮鍋)、玉こんにゃくといった、山形名物の露店に人が集中していたこと。この
現象は何なのか、食べ慣れた味への親しみなのか、温かいものに吸い寄せられていくのか、はたまた地元食材への誇りなのか…。ともかく、如実に繁盛と閑散が分かれていて、その様子は私には、少し好ましく見えたのだ。
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つきたてのお餅や納豆汁、味噌汁、かぶ汁、御神酒など、様々なお振る舞いを受け、ものづくり文化を支える人たちの心意気と商魂たくましさ、そして誇りを垣間見ることができ、幸せな気持ちで満たされた。この初市が、次の世代にも伝わりますように、いや、我々の世代こそがこういうものを欲しているのかも、などと思いながら、山形を後にした。
プロフィール

キタハラマドカ(おでこが広いからtecoちゃんがニックネームでした)

Author:キタハラマドカ(おでこが広いからtecoちゃんがニックネームでした)
団地暮らしと酵母生活の達人目指す、フリーのライター・編集者。仕事は、生きることそのもの。水環境ジャーナリストを師匠に、鬼校閲者を友に、チーム仕事も繁盛中でございます。
ウエダ家とともにCOBOの普及活動に勤しむ、日本初のCOBOライターでもあります。
得意分野は、食環境、住環境、地球環境。地球温暖化や食の安全・安心、エコハウス関連の仕事が多い今日このごろ。仕事の内容についてはカテゴリ【work】をご参照ください。
夫と愉快な仲間たちがやっているNPO法人【Waveよこはま】のブログにてエココラムを執筆中。
このブログはのんびり気ままに更新中。

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